たにしきんぐダム

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ヨーロッパの企業に日本からリモートで働くにあたっての手続きまとめ

tanishiking24.hatenablog.com

以前ブログに書いたのですが、3月からポーランドの企業に日本からフルリモートで週3程度で働かせてもらっています。国内では個人事業主として働いているのですが、働き始めるに当たり手続き周りでいろいろ不安なときに、先駆者達の体験談がとても参考になったので知見を共有してみる。

先駆者達のブログ

blog.amagi.dev

tatsumarutimes.com

手続きまわり

契約形態

  • 国内で開業届を出してフリーランス、企業とは業務委託契約を結ぶ形になっています
  • 日本国内に法人がない限り、日本から海外の企業で働くのは個人事業主になるしかないんじゃないかな

給与の受け取り

  • wise のマルチカレンシーアカウントを使うとなんか仕組みはわからないけど外貨の受け取りが可能な口座をシュッと作れて、少ない手数料でいろんな通貨に換金できるらしいのでそれを使った。
    • 口座の開設手続きはアプリ内で完結して、身分確認書類をアップロードして2日くらいで口座開設完了した。
  • どうやら給与は PLN/USD/EUR で受け取れるとのこと
    • PLN で受け取るのが一番いいのかもしれないけど(手数料の関係で)、wise では PLN は受け取れないようだったので、EUR で受け取ることにした。

wise.com


消費税

  • 海外取引は免税なので請求に消費税を上乗せしたりしない。益税もらえないの悲しいね。
  • 個人事業主の給与がすべて海外取引で、取引先に消費税を一切請求していない場合、あえて課税事業者になることによって(経費で発生したぶんの)消費税の還付を受け取れて便利らしい。

www.m-itakura.com


源泉徴収まわり

結局僕の業務は(ポーランド内で?)源泉徴収の対象にはならなかったのだが、ポーランド側で源泉徴収されてかつ日本国内でも所得税を収める必要があるとかなると二重課税されて辛い。

これを防ぐために租税条約というものが各国間で結ばれていて、取引先の会社側の国での源泉徴収が免除されたり減免されたりする。

www.nta.go.jp

租税条約とは?目的や適用例、届出書の手続きなどをわかりやすく解説 | THE OWNER

租税条約の正式名称は「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国と相手国との間の条約」という。名称が長すぎるため、通常は租税条約という略称が使用されている。

租税条約とは|二重課税を排除するための内容とは|freee税理士検索

租税条約の適用を受けたい時 租税条約では、国際交流促進の観点から、非居住者または外国法人の居住地国又は所在地国とわが国との間で租税条約が締結されている場合には、その租税条約の定めるところにより、その非居住者等が支払を受ける国内源泉所得に対する課税を軽減または免除することとしています。

ただし、この課税の軽減または免除を受けようとする時には、「租税条約に関する届出書」をその国内源泉所得の源泉徴収義務者を経由して、税務署に提出する必要があります。

日本-ポーランドの場合は源泉徴収税の減免

www.jetro.go.jp

Tax Residency Certificate(居住者証明書) を近所の税務署でもらって、それを取引先の企業に提出して完了。


VAT number

そもそも現状の日本の個人事業主には VAT number (ポーランドの場合 NIP) に対応するものは付与されない。

  • 法人の場合は法人番号がそれに対応し
  • インボイス制度の適格請求書発行事業者になると、登録番号がそれに相当する。

僕はまだ適格者じゃないのでそれに相当するものがなかったので、相手先にVAT numberないです〜って言ったらOKということになった。なんとなくマイナンバーだけ提出したけど必要だったのかよく分かってない。

tatsumarutimes.com

VAT number を要求してきたのはインボイス制度と同じように取引先側が仕入れ税額控除的なもののためだと思ってるけどあってるのかな? だとしたらマイナンバーないですで大丈夫なのか、取引先側は余計に税金払う羽目になってたりしない?誰か教えて下さい

biz.moneyforward.com

ぜんぜんわからない。おれたちは雰囲気で税金をやっている