たにしきんぐダム

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効率の良い学習方法を身につけるために『使える脳の鍛え方 成功する学習の科学 』を読んだ

2-3年ほど前に大学院受験の勉強を始める際に読んだ。中高生のときに多分こうすると良いんだろうなという勉強方法(というか記憶術)を裏付けてくれる良い本だったのを覚えている。

最近人に何度かおすすめすることがあり、パラパラっと読み直したけどやっぱり良い本だった。

この本はここ百数十年くらいの効率の良い学習方法(この本でいう「学習」とは主に学んだことの長期記憶への定着を指す)に関する研究結果をまとめて、認知心理学や教育科学の門外漢に対しても分かりやすく噛み砕いて書かれたもの。

目から鱗の真実、のようなことは書かれていなくて、まあそうだよねっていうような学習方法が効率の良い/悪い学習方法だということが、過去の心理学実験の結果をベースに書かれている。

書かれている話はだいたいこういう感じ。

  • 多くの学生は大事な部分をマーカーで印をつける、似たような本を何度も多読する、短い期間に集中して勉強するなどの学習方法を好むが、それらの学習方法はさほど効率的ではない
  • 定期的に学んだことを思い出そうとすることで長期記憶の定着が促進される
  • 一種類の問題をマスターして次、と学習を進めるのではなく、多様な問題を交互に学習するほうが効果的
  • すぐに答えを見るのではなく、どうすれば良いのか考えると良い
  • 新しい知識を、すでに自分の知っている知識や体験、異なるコンテキストに結びつける

この分野のサーベイ論文を門外漢向けに大衆化しましたみたいな内容で読み物として面白かった。

本読むのが面倒な人は productivity 大好き Youtuber の Ali Abdaal さんがほとんど全部説明してくれてるので以下の動画を見るのがおすすめ(というかこの人の動画からこの本を知ったのであった)

youtu.be